こんにちは、KLOSAKIです。
今回はヘッドライトやテントで使用するランタンをお探しの方、もしくはよりパッキングを軽量化する方法を模索している方向けの情報をお届けしたいと思います。
ご紹介するのはRunfreeというメーカーが出している「RovyVon Aurora A5x」というライトです。少し聞きなれない名前ですがこのライトは軽量かつパワフルで多用途に使用できるという優れモノで、とにかくULハイカーにとって夢のライトといってもいいくらい良く出来ています。
個人的にはペツルのビンディなどに変わって新しいスタンダードになる可能性も十分あると思っています。
製造しているRunfreeという会社は深圳に拠点を構える中華系メーカーなので購入前は品質に不安を持っていたのですが、結果的に全くの杞憂でした。Naturehikeといい中国製品の安くかろう悪かろうという時代は確実に終わりましたね。安かろう良かろうという時代。それを確信するくらい素晴らしい仕上がりでしたので、ぜひ紹介させてください。
それでは本題に行ってみましょう。

RovyVon Aurora A5x Nichia
電源 : 充電式
光源タイプ : LED
ブランド : RovyVon
目次
購入したきっかけ
ULなライトを色々物色していたが…
僕がこの商品を買う前までに使っていたライトは登山を始めた頃に購入したペツルのtikkaで、もう何年も使用していました。また長年使用していた事に加えて重量的にも不満を感じていたし、乾電池式という点にも不便だと感じていたところでした。
そこでUSB充電式でかつ超軽量なものを求めて検討を開始したのがきっかけです。それこそペツルのビンディやNITECOREのライトを見ていたのですが、もう少しビビッとくるものを求めてネットの海を泳ぎだした矢先でした。

PETZL – Bindi
照射力:200 ルーメン
重量:35g
ビームパターン:ワイド
海外のULハイカーが紹介
いつもYouTubeを愛聴させていただいているUSのロングディスタンスハイカーであるJupiter Hikesさんがとある動画で、パッキングの中身を紹介していたのです。その中に「RovyVon Aurora A5x」がありました。
一見ただのフラッシュライトに思いましたが少し気になったので色々調べてみると「これは超優れモノなのでは」と思い早速購入して触ってみることにしたのです。
商品の紹介
開封してみよう
まずは開封の様子を公式サイトにアップされている動画でみてみましょう。といいますのも、届いた勢いで開けてしまい記録の残し忘れました。すみません。ただ公式動画と実際の商品で差異はないので、そこは安心してください。
重量とサイズ

まずは重量ですが実測で18.8gでした。公式サイトに記載のスペックでは14.8gとあるのでこの点は注意が必要です。

上記の実測値はキャップなどに装着するためのクリップも含めた重量なのですが、これを外すと16.9gと2gほど軽くなります。ハイカーは基本的にヘッデンとしても使用するのでクリップありで見たほうがいいと思います。

次にサイズですが、実測で60mm x 16mmとかなりコンパクトにまとまっています。


クリップの出っ張りまで含めるともう少しサイズアップしますが、基本的に収納性は大きく変わらないと思います。このサイズは下の写真にもあるようにBICのライターより小さいという事になります。実際に手に取ってみるとその小ささにきっと驚きますよ。

ライティング性能
Aurora A5xはフロントライトとサイドライトの二つで構成されており、フロントライトは一般的なフラッシュライトとして、サイドライトは幕内灯や読書灯として使い分けができるようになっています。
まずフロントライトの性能ですが、最大650ルーメンと非常に明るい照射が可能です。そこから以下のように段階的に明るさを調整でき、その出力に応じてバッテリーの持ちも変わります。

Ultra low: 3ルーメン (66時間)
Low: 25ルーメン (10時間)
Mid: 400ルーメン (2時間)
High: 650ルーメン (75分) ※”High”はCREE XP-G3のみ
続いてサイドライトは本体側面が光ることで空間を均一に照らします。点灯パターンとしては以下があり、状況に応じて切り替えが可能です。

White(Low)
White(High)
Red
Red flash (Signal)
※”White/Red”カラーの場合
デザイン

デザインは中身がうっすらと透けるようなスケルトンなボディが採用されており、初代iMacやゲームボーイカラーなど2000年前後の雰囲気を思い出させてくれます。最近ではnothing ear(1)など新進気鋭のプロダクトでもスケルトンの物が登場しているのでリバイバルが来ているのでしょうか?
また機能的なデザインという意味でも、コンパクトながら手持ちでのライティングを想定して持ちやすいような設計がされていますし、ボタンもしっかりとした押し心地でストレスなく使えます。ちゃんとカラビナなども通せるようになっているのも嬉しいポイントです。
その他
バッテリーは330mAhの充電式を採用しているため予備の乾電池などを持っていく必要はありません。充電端子がUSB-CではなくMicroUSBなのは少し残念ですが、このコンパクトさを実現するためには仕方ないのかもしれません。また、充電中は青いライトが呼吸しているように緩やかに点滅するので非常にわかりやすいです。
さらには防塵防水規格のIP66に適合しているので高い対候性を持っています。IP66は雨に振られても問題ないレベルですので登山・ハイキング利用であれば十分なスペックだと思います。
ULハイカーにおすすめしたい理由
超軽量かつコンパクト
これは必須条件なのでわざわざ書く必要もないと思うのですが、とにかく軽いし小さい!繰り返しになりますが実際に手に取ってみると驚くレベルです。それでいてパワフルな照射能力をもっているのが信じられません。先程から引き合いに出しているUL定番のヘッドライトであるペツルのビンディですら実測34g前後ですので約19gというのは異常値です。
この軽さなら全く重荷にならないので予備のライトとしても適任だと思います。僕の場合はRovyVon Aurora A5xをもう一つ追加購入して、メインとサブの両方を担ってもらうつもりです。
多用途に使用できる
一つのアイテムを複数の用途に使用するというのは軽量化の鉄則だと思うのですが、この商品は幕内灯としても使用できるという点でそれを実現していると思っています。
一般的なヘッドライトでテント内の照明としても使うという手法は誰しもがやっていると思いますが、中にはやはり幕内全体をいい感じに照らしたいという願望からヘッドライトとキャリー・ザ・サンのようなランタンを携帯している方も多いのでないでしょうか?テントで過ごす時間の多いロングディスタンスハイカーであればなおさらかと思います。

CARRY THE SUN ソーラーランタン
光源タイプ LEDライト
電源 LED
材質 ポリエステル
こういった我慢や追加アイテム一切なしでたった19gで両方を叶えることができるのはかなり理想的だと思いました。
手が出しやすい価格
最後は価格です。パックの軽量化の重要性を知り実践していると、いつの間にかお財布が軽くなっていたというのは全ULハイカーが共通して経験していると思っているのですが、そのお財布にも優しいのがRovyVon Aurora A5xです。
実売ですと2021年9月時点では三千円台で購入できるというのは、一般的なヘッドライトが5000円程度かかることを考えると非常にお手頃感があります。冒頭にも述べた安かろう良かろうを実現している商品といえるのではないでしょうか。(ただし今後はGoal zeroのように人気で価格が高騰する可能性も?)

RovyVon Aurora A5x Nichia
電源 : 充電式
光源タイプ : LED
ブランド : RovyVon
ちょっと気になるところ
とはいえど少し気になる点もあります。
耐候性に対する不安

先ほどIP66に適合していると記載しましたが、USB充電端子に水が侵入するリスクを少し懸念しています。なぜならUSB充電端子にはラバーキャップがつけられており対策はされているものの、ラバーキャップのフィット感がいまいちなので何かのはずみで外れたりしないのか不安になるのです。
ここに水の侵入を許せば故障につながる恐れがあるので、ヘッドライトとしての使用時はキャップの下側に装着するなど念のための配慮が必要かもしれません。
耐久性に対する不安

もう一点が耐久性に関することです。ライト本体は価格以上の仕上りで安っぽさはほぼないのであまり心配していないのですが、クリップが少し不安です。このクリップの用途としてはやはりキャップに装着してヘッドライトにするという事であり、おそらくメインの用途になります。このクリップが使用を繰り返すうちに緩んできて、落ちやすくなる恐れがあるように思いました。
しかし、これについては急に壊れるわけではなく徐々に緩んでくるもので山行前の点検を行って入れば防げると思うので、点検対象として気を付ければよいかなと考えています。
いずれにせよ予備のライトは必須ですね。
Nichia 219CとCREE XP-G3の違い
違いがわかりにくい
ここまで読んで「よし買ってみよう」と思われた方がもしいらっしゃった場合におそらく迷うのが「Nichia 219C」と「CREE XP-G3」という二つのバージョンの違いについてだと思いますので、わかる範囲で説明しておきます。
「RovyVon Aurora A5x」は実は二つのタイプとカラーを選択可能で、組み合わせて全4種類のパターンが存在します。
タイプ | CREE XP-G3 | Nichia 219C |
カラー | White/UV | White/Red |
この中でカラーについてはサイドライトの色を選択するものなので難しくないと思うのですが、問題はタイプです。実はこれは採用しているLEDの違いなのです。具体的には「CREE XP-G3」がアメリカのノースカロライナに拠点を置くCREE LEDという会社が製造しており、「Nichia 219C」が日本の徳島に拠点を置く日亜化学工業が製造しているLEDになります。
また製造元だけではなくスペックにも違いがあり、CREE XP-G3のほうは650ルーメンの出力が可能だったりします。
どっちを買えばいいの?
これだけ聞くとじゃあCREE XP-G3にしようとなるのですが、実は海外の掲示板などで評判を漁っているとNichia 219Cが多く選ばれていることがわかります。
これの理由としてまず挙げられるのが、650ルーメンの照射を使う場面がないという点です。650ルーメンというのはフラッシュライトとしては明るすぎる上に消費電力が激しいので実際に使う場面がないのです。さらには色味が鮮やかなNichiaと比較してCREEの色味は少し鈍い印象があるため、Nichiaのほうが美しいという点で好まれているようです。
以上のことから僕はNichiaを選択しました。が、これは好みの問題でもあるので選択してよいと思います。迷ったら場合にはNichiaをおすすめします。
まとめ
というわけで今回は超軽量かつマルチに活躍できるフラッシュライト「RovyVon Aurora A5x」を紹介させていただきましたがいかがだったでしょうか。
この商品は日本のハイカーに受け入れらるのではないかと思います。もし持っていたり買って使ってみたよという方がいらっしゃいましたらコメント頂ければ幸いです。
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それではまた。

RovyVon Aurora A5x Nichia
電源 : 充電式
光源タイプ : LED
ブランド : RovyVon