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こんな症状で困ってる方いませんか?
こんにちは、KLOSAKIです。
僕はふだん山を歩くのが趣味なのでその様子をGoPro HERO9で撮影しているのですが、真っ先に感じたことがあります。
それは「映像がなんか汚い」ということです。最悪ですよね
各所のレビューで絶賛だったGoPro HERO9を使っていざ撮影してみると、iPhoneよりも全然質の低い映像がとれてしまったのです。具体的にどういう感じかというと、なんというが映像が揺れているんです。ピントはあっているのに映像がブルブルと揺れているというか滲んでいるというか、そういったブレが発生していて使い物になりません。
なんとも表現しがたい症状なので、以下をご覧ください。僕が以前Youtubeにアップしたトレッキングの動画なのでまったく綺麗に取れていないどころか、ノイズと滲みが発生していますよね。
これ、同じ症状で困ってる方いるんじゃないでしょうか。なんてものを買ってしまったんだと後悔している方いるんじゃないでしょうか。僕も最初すごい後悔しました。
正直DJI Pocket 2を買えばよかったと何度思ったことか。。
でも大丈夫です、安心してください。僕はそれがとても悔しかったので、徹底的に原因と対策を調べました。
その結果少し工夫することで、なんとか症状を抑えることができたので今回はその方法をお伝えします。
映像のブレ、滲み現象の根本的原因はこれ
実はいろいろこの問題について調べているうちに、GoPro Support Hubのとあるスレッドを発見しました。
英語が読める方はこれを読んでいただけ解決に至ると思います。ただそうじゃない方も多くいると思いますし、少し内容が専門的な部分も含まれるので出来るだけ噛み砕いて簡潔にまとめてみようと思います。
(うるさい。解決方法だけさっさと教えろという方はこちらをクリック)
この問題の根本的原因はズバリ、GoProのシャッタースピード(以降”SS”とします)設定がAUTOのときに少しでも暗くなると、明るさを稼ぐために大幅に速度を落とされてしまう(それもGoPro自慢の手ブレ補正が正常に機能しないレベルまで)ことです。
[※Tips] 暗所では光をより多く取り込めるようにSSを落とすのです。ゆっくりシャッターを切るので光を取り込む時間が増える一方で、手ブレが発生しやすくなるという副作用があります。
「え、さっきの映像ってそこまで暗くなくね」と思いますよね?
そうなんです。GoProは先程の映像程度の暗所でも大幅にSSを遅くしてしまうので、これに気づかない方が多いのです。明らかに暗い場所に限った症状だったら想像つくんですけど、実際には日陰程度で発生してしまうので気づきにくい状況になっちゃってます。
こうなってる理由の一つとしては、GoProには絞りがないのでSSだけで明るさを調節しようとしてるという事があるかもしれません。
暗所での水平維持も悪影響を及ぼしてる?
さらにこれは推測の域を出ていないのですが、レンズ設定を「リニア+水平維持」もこの一因となっているのではないかと思っています。

リニア+水平維持は今回追加された強力な新機能でこれを目当てにGoProを購入したというかたも多いはずです。僕もそうでアクティビティで手ブレの少ない映像がとれるのではと期待して購入しました。
ですが、この機能はある程度SSが高い状態で撮影された映像に対しては効果がある一方で、暗所でSSが大幅に下がったときは傾きをデジタル補正するタイミングで歪みが発生し、意図しないブレ(滲み)を発生させてしまっているんじゃないかと思っています。
つまり、暗所で光が足りない→SSを大幅に下げる→水平維持が正常に機能しないという悪影響の連鎖が生まれてしまってるのではないかという考えです。
解決方法はこれだ!
というわけで解決方法は以下のどちらかの方法だと思ってます。
- シャッタスピードをうまくコントロールする
- ジンバル/スタビライザーを購入する
これらについて詳しく説明していきます。ちなみに2は賛否分かれると思いますので、ほとんどのかたは1を読めば大丈夫だと思います。
1.シャッタスピードをうまくコントロールする
これは今回の問題の根本的原因であるSSを「必要以上に下げずに、なるべく上げていこう」という考えで工夫するやり方です。
まずGoProにおいて手ブレや滲みを発生させずに撮影するために、SSは1/200前後に設定する必要があります。これ以下はもう駄目です。当然人によって許容範囲は異なると思うのですが、僕としてはこれよりSSを下げることは品質的に厳しいという判断をしました。
通常映像の世界では、「1 / fps値x2」がSSの適正値の目安と言われていますがこの法則をあえて無視することになります。GoProにおいてこの常識は通用しないので一度忘れてください。
じゃあAUTOをやめて固定値1/200に設定すればいいのかと思うかもですが、それだと暗所と明所が切り替わるたびに設定を変更する必要があるし、SSを固定値にするとEV修正機能が使えなるので不便です。(以下参照)
そこでGoPro Labsを活用します。GoPro Labsに含まれる”Maximum Shutter Angle”という機能を手元のGoProに追加することによって、シャッタースピードの下限値を設定することができるのです。この下限値を1/200相当のものに設定しておけばOKです。
[※Tips] ここでは、シャッターアングルとはシャッタスピードの別の表し方だと思っておけば大丈夫です。シャッターアングルからシャッタスピードに変換の仕方については、他の方の記事でわかりやすいものがありましたのでそちらをみると良いと思います。
GoPro Labsのインストール方法や使用方法についてわからない方は以下を参照ください。
これで根本的原因であるSSが下がりすぎる問題が解決しました!
さらに先程触れた水平維持機能も合わせてOFFにしておけば安心かと思います。
この方法でさきほど紹介したGoPro Support Hubのとあるスレッドでも解決したとレポートされていました。
ちなみにですが当然のことながらSSに下限値を設定したことによって明るさを稼ぐことはできなくなりました。これに対する解決方法としては、ISOを引き上げるのが一般的だと思います。ただこれはノイズがのる直接的原因となるのでさじ加減には気をつけましょう。
またfps値を下げるというのも明るさを稼ぐには有効です。
そもそもGoProが自分の性能ではカバーできない暗さの時までなんとか写そうとしたことで発生した問題なので、ある程度暗いときにノイズがのったりfpsが下がったりするのは受け入れないといけません。
それが許せないなら照明を焚くか、一眼で撮影するかなどを検討する必要がありますね。
2.ジンバル/スタビライザーを購入する
続いて2つ目です。
こちらは正直おすすめしない方法ですが一応改善はするので紹介します。1つ目がSSの低下を抑えるという方法だったのに対して、こちらは手ブレ自体を抑制するという方法です。
当然なのですがブレ自体がなくなれば滲みも発生しませんので、そのためにジンバルやスタビライザーといった外部の装置を活用します。
これのメリットとしてはSSに下限値を設ける必要がないので明るさを稼げるという点です。
ただその反面、お金がかかります。HERO9用のKarma Grip(純正ジンバル)はまだ発売されていませんが。HERO8用のものでも現在は12,000円程度(定価はもっと)しますし、本格的なジンバルだとアクションカメラ用のものですら30,000~50,000円は覚悟したほうがいいです。

そもそもGoProの手軽で簡単で丈夫という強みをすべて殺すことになるので、おすすめしません。
GoPro一本でシネマティックな映像とってやるぞという方だったり、スマホ用ジンバルをもともと検討しているという方であればアリかもしれませんね。
GoProを買って後悔してる方に届け
いかがでしたでしょうか。少しはGoProを使ってみる気になってくれたら嬉しいです。
一応最後にGoproのことをフォローしておくと、これはアクションカメラなのでサーフィンやスノボーなど基本的にアウトドアで明所での利用を想定して設計されたカメラです。なので光を取り込む機能が弱いということは仕方ないのかなと思うところもあります。それ以外でVLOGなどで使われる機会が増えてきたことで出てきた不満かなと
将来的にはSONYのZV-1のようなVLOGに特化したGoProとか出てきたらうれしいかもしれません。いや、それはもはやGoProじゃないかも
その他、不明点あればコメントください。
ではまた